川口哲也税理士事務所

暦年課税制度VS相続時精算課税制度

暦年課税制度VS相続時精算課税制度

コラムをご覧いただきありがとうございます。税理士の川口です。
今回は相続対策の定番と言える生前贈与の制度、暦年課税制度と相続時精算課税制度についてそれぞれのポイントと違いについて重点的に取り上げたいと思います。相続対策をお考えの人にとっては一度は聞いたことはあるけど、違いがはっきりとわからないままになっているという方も多いかと思います。この制度のどちらを使うべきかについての基準を紹介します。 ぜひ参考にしてみてください

暦年課税制度(原則)のポイント
暦年課税制度は毎年の贈与額について一定の金額を超えると贈与税がかかる制度になっています。
①基礎控除の枠が110万円ある。
②誰でも利用できる
③超過累進税率で10〜55%
④相続時発生直前7年間の間に行った相続人への贈与については相続財産に足し戻される。
⑤変更可能
⑥毎年少しずつ贈与したい人向け

相続時精算課税制度(特例)のポイント
ある程度まとまった金額を贈与することができ、一定金額まで、贈与時は課税されず相続時にまとめて課税される制度になっています。
①基礎控除の枠が110万円+2,500万円特別控除枠がある
②直系尊属→直系卑属による贈与に制限
③20%(一定)
④贈与した財産を相続財産に全て加算する。(毎年の110万円控除後の金額)
⑤一度選ぶ(届出を出す)と変更不可
⑥1度に多く贈与したい人向け
と整理することができます。

事例を紹介すると例えば
①まだ10年以上は生存していることを想定しており、かなり長期的に相続対策を行える場合は、暦年課税制度がいい選択肢かもしれません。
②おそらく相続税はかからないと思うが、生存している内に子供たちにまとまったお金を贈与させたい場合は、相続時精算課税制度がいい選択肢かもしれません。
上記事例は一般的な基準で判断しているのみであり、実際は相続人の数や、財産の種類、家族間の関係性等他にもいろいろな判断要素があるため相続対策は税理士に相談の上で進めることをお勧めします。

最後に
最近の税制は、頻繁に改正されますので、その時最善だったことが制度の改正により相続対策の結果が最善ではなくなることも考えられますので相続対策の計画は定期的に見直しが重要です。今回取り上げた暦年課税制度と相続時精算課税制度についても、令和6年1月1日に改正が行われたばかりです。改正によって利用しやすくなったところもあれば、いわゆる改悪となった部分もあります。暦年課税制度や相続時精算課税制度のほかにも相続や贈与に関連した制度や特例がたくさん用意されています。これらを利用するには、要件を満たしいてるのか、何か必要な届出はないかなど詳細を検討する必要があります。それらをお一人でされるのは大変なことだと思いますので、相続、贈与のことでお困りごとがございましたら川口哲也税理士事務所へお気軽にご相談ください。